ふむ...。遠目に見ると、コントロールスイッチの配列など、一瞬、AR300CSかな、と思ってしまいそうですね、確かに。
う〜ん、だけど、このヘッドのインレイ、形は確かにノーマルな300とは同じですが、使用している材(貝の種類)が異なってますよね...。1500などのように微細なものではないけれども...。
バックビューを見るかぎり、バックの材はマホガニーということで、これは通常の300と同じでしょう、きっと。
ふむ...。確かにこのポジションマークのインレイは普通のじゃないですね〜...。
もう一つ上の画像でも分かりますが、ネックにバインディングが入ってますよね、これも通常の300にはない仕様ですね。<1982年までのAR500などに入れられていたのと同じパターンのストライプ入りのバインディング。
また、21フレットの「Limited Edition」のインレイは確かに JV Vol. 3 で紹介されている1985年製AR4000と同じタイプのもの。
ちょっと解像度を落としたため、少し分かりにくくなってますが(ゴメン〜!!)ボディトップは確かにバーズアイが入ってます、はい。
3点支持のクリーム色のエスカッション、同じくクリーム色の、先が平らなトグルスイッチ、並びに白のゴムのワッシャー留め(?)などは通常の300と同じ。<書くまでもないか...。
シリアルナンバーは見ての通り、ちゃんと普通通りに入ってます、はい。但し、ツマミがパーロイド(アクリル)のベルベチューンIIは、この時期では(カタログによれば)AR1505のみに採用されていたモノ。>通常は金属のはず。(ちなみに3弦のチューナーは、上の方に書いてあった通り、別のモノをつけているということで。)
ネックについては上述の通り。普通の300であれば3ピースメイプル。
ということで、通常と異なる点がいくつも見受けられるこのギター...。どなたか、何か情報はお持ちではないでしょうか...? 300ベースの特別仕様、って感じですが...。
この年の終わり頃に「バーズアイメイプル」トップの330ってのが限定で出されますが、その前段階(?)として、極く少数、それまでのフレイムメイプルではなくって「バーズアイで出してみようか?」というような雰囲気(意味不明)で、その春に実験的に生産されたモノでしょうか...。<適当に書いてます、はい。(爆)
とにかく、私には謎だらけのモデルです〜...。どなたか、タレコミして下さい〜!!
(ここまで2005年03月10日 記載)
ううっ...。す、すみません、何を勘違いしたのか、上の数行、内容的に間違いです!(爆) 「この年(1983年)の終わり頃に〜」などと書いていますが、そうじゃなくって、バーズアイメイプルトップの限定モデルAR330は、その前の年、つまり1982年の終わり頃に製造・出荷されたのでした...。
ですので、その経緯を考えると、材として残った(?)バーズアイメイプルを使って作ったという順番である訳でして...。すみませんでした...。
で、既に3週間近く経過したのですが、う〜ん、情報は集まらないですね〜...。ただ、とある経路(?)からの情報では、「かつてのフジゲン工場では、試作ラインのものにもシリアルナンバーが付けられたりもした。つまり、「プロトタイプ→シリアルなし」ではなかった。」とのことでして...。
ま、「シリアルなし→プロト」という図式は生きていますけれども(笑)、確かに(私が勝手にAR Customと名付けた(笑))1979年製の、KAZUさんのギターなど、「楽器ショー用に作られた」とのことですし、でもシリアルがついているというのも、今となってはちょっと頷けることとなりますよね〜...。
(ここまで2005年03月30日 追記)
ってことで(?)、公開調査をしましたが、う〜む、ちょいと情報が集まらない状態でして、結局(?)、所有者であるTADさんが独自のルートで調べられた結果がメールにて届きました。ちょいと手を加えつつ下に紹介しておきます〜!
---以下、引用---
公開調査お願いしておりました「謎のAR」につきまして、私の(いや、正確には私の友人の)調査の結果をご報告できる運びとなりました。ひとえに友人のおかげでありまして、私はな〜んにもしていないようなものですけど(笑)。
1.型番はAR3***CSではないかとのこと。(現在把握されている古いAR3000とはコントロールが違うのが謎ではあるが・・)
2.プロトタイプではなく、1983年3月に極めて少数(数本)製造されたのうちの1本であるらしい。
3.何らかの企画のもとにスポット生産された可能性が高く、一般に販売されたものである。(これは、みなさんもご存知かと思いますが、カタログモデルとは別に、企画物、シグネチャー、ショップオーダーなどで数本単位で作られたモデルがあるということ。)
ただし、友人所有の1983年の雑誌の有力ギターショップの広告をみてもショップオーダーとして売られたものでは確認できませんでした。また、当時のアーティスト(ゲイリー〜、〜ルカサー)が使った写真等は確認されていません。残念ながら、どういうルートで流れたものかまでは確認できませんでした。
4.総合すると、「後のAR4000へ繋がる位置(あるいは同等の扱い)にあったのでは?」と推測される。
筆記体でLimited Editionのインレイの入っているものは、3.の欄に当てはまるものに入っていると考えられる。
ただし、これはあくまで推測ですが、『Japan Vintage Vol.3』にも載っているように、アーティストに渡す、またはショップににてアタリを見るための物だったのかもしれないとも思われます。
---以上、引用---
ふむ...。
ということで、回路的なことから言うと確かに、旧型のAR3000とは異なっていて、その意味では「型番はAR3***CS」というのは何とも言えないのですが、私(HASENOBU)の勝手で強引な理由付けにより、TADさんのこのギター、AR3300CSと名付けたいと思います。(爆)>ま、理由としては300系と同じ回路であること、そして330と同様、バーズアイメイプルが使用されていること、しかし色んな仕様からして(?)三桁のモデルとは考えられないということで。(笑) よろしいでしょうか、TADさん?(爆)
と言いつつも、同時に数本制作されたのは間違いないとのことですので、引き続き、モデル名も含め(笑)情報の提供、お待ちしてます〜!!
(ここまで2005年04月18日 追記)
ということで、なかなか、これ以上の情報が集まらないわけですが、TADさん御本人から申告(?)がありましたので、情報を追加しておきます。以下、メールの文面を(ちょっとだけいじって)再掲しておきます:
---以下、転載---
HASENOBUさん、こんばんは。
2日ほど九州に出張をしておりました。(とある街の工場に立会いでした) M市から特急&新幹線でしたが、乗り換えは少なかったのですがさすがに5時間以上は遠いですね〜。駅前のステーションホテルに1泊しましたがとても快適でした!
さて、その移動中にギター雑誌を見て時間つぶしをしていたところ、私のARとそっくりなメープル材のオールドGIBSONレスポールの写真に目がとまり読んでみたところ、そのメープルは「ブリスター」と呼ばれるものであることがわかりました。感じとしては、湖(沼?)の底からポコポコと湧いてくる気泡というか、温泉というかそんな感じのメープルです。表現がわからなくてバーズアイと書いてしまいましたが、ハッキリとした目もなくどうしてもひっかかっていたので、もしよろしければ追加で訂正しておいていただければ幸いです。(間違ったままでは恥ずかしくて・・) もちろんお任せいたしますが・・。
では宜しくお願い致します。
---以上、転載---
(ここまで2005年08月05日 追記)
このギターの所有者であるTADさんからさらに追加情報が届きました!
ってことで、ご本人の許可を得てますので、文面の転載です:
---以下、引用---
AR3005についてのご連絡です。
当初、6本のみとしておりましたが、正確には3月に6本、そして4月に4本製造。計10本が製造されていました。
謹んで訂正させていただきます。
現存していれば、シリアルの頭がCのものとDのものがあったはずです。
正式名称はAR3005AV。
カタログモデルとしてはラインナップされなかったこと、
なぜ私のものがCSカラーであるのかは不明で謎のままです。
これは私の推測ですが・・1982年あたりから特殊材の末尾番号“5”のモデルが出始めたのでAR5000までのラインナップを埋める流れでAR3000の特殊材バージョンを作ったのかな?
---以上、引用---
(ここまで2013年10月17日 追記)