あ、前後しますが、オークション開催時の説明文、並びにQ&Aを再掲しておきます。
---説明文---
★☆珍品 Vintage Ibanez Artist? レアなエフェクター搭載機種☆★
非常に珍しい、というかほとんど見たことのある人はいないと思われる古いアイバニーズでございます。
おそらく70年代前半の製造ですが、その頃のカタログにはこれと同一のモデルは載っていません(一番似ているのは2614という機種ですが、そちらにはエフェクターは付いていません)。
最初見たときは2614をベースにした改造品かと思いましたが、筆記体ロゴ時代のアイバニーズが数多く存在するアメリカに住む知人に写真を撮って見せたところ、「同様のモデルを持っている友達がいる。ただし機能したのはトレモロだけ」と言っておりましたので、こういうものは確かに作られていたようです。
外観は古い割りには良好で、最も目立つダメージでもヘッド横1弦側にある塗装の剥がれ程度です。もちろんトラスロッドも効きますしネックの反りも無いです。
しかしフレットはさすがにかなり減っておりまして(5分山程度)、現状でも弾けますがそろそろ打ち替え時です。
搭載されているエフェクターはトレモロとディストーションで、トレモロはスピードの調整が可能ですがディストーションの方は細かな設定は出来ません。しかしチューブ感のある良い歪みだと思います(ディストーションというよりも強く歪ませたオーバードライブといったニュアンスの音です)。
リアPUは断線したので手持ちの中で最も音の近かったGibsonのレギュラーラインのレスポールに付いていたものに交換しました(Gibson USAの刻印のあるもの)。使えませんがオリジナルのPUも付属します。
実際のところエフェクターが付いてるからってそれがどうしたって気もしますし(必要ならばマルチやコンパクトエフェクターを使えば良いのです)、トップ板はアーチを付けられた合板ですから元の定価も知れてますが、このギターの価値は「良いコンディションのヴィンテージのアイバニーズの珍しい機種」というところにあり、つまりはコレクター向きです。
もちろん弾けますが、そこに価値を見出せない方はこのオークションを素通りしてください。逆に言えば海外に多いヴィンテージアイバニーズのコレクターにとってはこれはスゴイ出物、a hell of a findでございます。
------
---Q&A---
質問1 投稿者:***** 8月 24日 20時 47分
リアPUが断線とありますがどういう症状なのでしょうか?
回答 8月 24日 22時 13分
断線したら音が出ないんですよ。
質問2 投稿者:***** 8月 28日 21時 26分
こんにちは。リアピックアップはSuper70でしょうか?よろしくお願い致します。
回答 8月 28日 21時 45分
リアはギブソンですよ。
質問3 投稿者:***** 8月 28日 21時 53分
すみません。言葉が足りなかったようです。知りたかったのはオリジナルのピックアップの方です。
回答 8月 28日 22時 9分
PUの裏にはMaxonの刻印がありますし外観も似ていますから、70年代前半のグレコのちょっといい機種に付いていた「ジャズロックタイプ高性能ハンバッキングマイク」と同じものだと思います。マグネットはアルニコです。Super70がこの時代にあったかどうかは私は知りません。
------
ってことで、出品者さんがお答えになっているように、1973年あたりには、もちろんまだSuper70ピックアップは登場していない訳で...。紹介の文面の内容についても「ふむ、ふむ...。」と共感できるもので、この出品者さんともお近づきになりたいなぁ〜、などと密かに感じるHASENOBUでした〜。(笑)
あ、もう一つついでに。
今回、シリアルナンバーがない、ということで、ICWの情報では「1975年から付けられている」というのが通説となっていて、それを疑うつもりはさらさらないのですが、念のため(当時、同じ富士弦楽器の工場で製造されていた)グレコギターのスペシャリスト、basketboyさんに電話をして尋ねてみたところ、「グレコでは、確認されている中ではH75****が一番古いシリアルナンバー。」とのことで、ICWのフォーラムに「A75から始まるシリアルナンバーって、実際にあるのですかぁ〜?」という質問をしてみました。そうしたところ、やはりIbanezでも、グレコ同様、H75からだとのことです、ちなみに。なるほどねぇ〜...。
(ここまで2010年09月16日)
「Our AR Guitars」のリストに戻る