steph1980AR1200CW


 スウェーデンに在住の Mr. Steph 氏所有の1980年製、AR1200、しかも、かなりレアだと思われるフィニッシュカラーであるCW、つまりCherry Wineです〜。
 この個体もまた、例の海外のサイト、Ibanez Collectors World の掲示板に出ていたということで、それでこちらへの掲載の運びとなりました。

 ことの発端は氏が上記の掲示板に以下の書き込みをしたことから始まりますが、ま、例のごとく文面を勝手に(爆)再掲しておきます:

---以下、引用---
 Hi, I have an AV doubleneck Artist from 1979, (G795562) which seems to be the most common color. But now I've seen them in white and wine too! I also believe Rick Emmett in Triumph played a black? Which was custom colors and how unusual are they? Many Thanks for helping out on this one,
---以上、引用---

 いつものように適当に訳しておくと:
 こんにちは〜。
1979年製のダブルネックのARを持っているんですが、これは、ま、良く見る色のものでして。
でも、白のも、そしてワインカラーのフィニッシュのも見たことがあるんですよ〜!!
確か「Triumph」の「Rick Emmett」は黒のを弾いていたような気もするし...。
で、特別な色ってのはどれで、そしてそれはどれくらい珍しいものなんでしょうか?
この件について、どうかよろしく〜!
 で、これを発端に(笑)、いくつかの意見、書き込みが続きました。概要だけ羅列すると:

Aさん:「ちょっと記憶がはっきりしないなぁ...。で、白やワインのってどこで見かけたの?」
Bさん:「色をPWに塗り替え、12弦側を6弦のフレットレスに改造したのを以前、ここに投稿したことがあるよ〜。でも、確かHASENOBUのサイトの中には何本かPWが載ってたよ。」
Aさん:「あ、それは憶えてるけど、どう見てもオリジナルじゃないでしょう。じゃ、とにかくHASENOBUのところを確認しておくよ。」
Bさん:「おおっと、ごめ〜ん、間違えてた。何本かあったと思ったけど違ってた〜。」
Cさん:「(AR1200の祖先である)2640モデルの場合はAVとCSがあって、AR1200になってからAVだけになったんじゃないかな。」
Aさん:「う〜ん、1978年のカタログを見たけど、CSじゃなくってCWになってたよ。でも、CWのって見たことないなぁ...。誰か見た人、いる?」
Cさん:「でも、とあるサイトhttp://www.ivc.ca/misc/artist/AR2640.htm にはCSって書かれてるよ。画像からするとちょっと判断しづらいけど、CSっぽいし...。ま、個人的には他の色の、特に黒のを見てみたいなぁ。」
Cさん:「あ、書き忘れてたけど、HASENOBUのところの1980年のカタログにも、AVとCSが出てるよ。」
Aさん:「ほんとだぁ〜...、いや、色の記述の部分は気づいてなかったよ。となると、ここはひとつ、我々に『へぇ〜!』と言わせるようなチェリーのものをHASENOBUに見つけてもらわないといけないなぁ。ちなみに、カタログに出ているのは全部AVに見えるけど、個人的には。」
Dさん:「私には(カタログの画像)、CSでもAVでもないように見える...。」
HASENOBU:「以前、この掲示板にPWのダブルネックの画像は投稿したことはあるけど、例のリストには入れてませんよ〜。一応、もう一度それを載せとくけど:



でも、この、上のギター、ポジションマークからしても、改造したものだと思うけどなぁ...。
それから1980年のカタログもそうだけど、1979年のカタログにもやっぱりAVとCWって書いてありますよ。で、CSのAR1200を日本で見つける、ってことについてだけど、これはめちゃくちゃ難しいことです。CSもCWも、私自身、見たことないっす〜!!」
Dさん:「このPW、いいね〜。やっぱりインレイがいいよ〜。2640にこのポジションマークを入れようかな、って言ってる人もいるよ。」
Mr. Steph:「画像を手に入れたよ〜。



これって、CWですよね? だとしたらやっぱりかなり珍しいのかな。」
HASENOBU:「おお〜。これは確かにCWでしょう〜!! で、ギター全体が写っている画像はない? これ、誰の所有? いや、別に取り上げるつもりはないんだけど。ちなみにシリアルナンバーは?」
MR. Steph:「じゃ、問い合わせておくよ。」
Aさん:「これは見事なギターだ...。この所有者、これを手放す予定はない? もしも売る気がなくっても、もっとたくさん画像を用意して下さいな。みんな喜ぶから。」

 ふぅ〜...。面倒になってきた。(爆)

 ってことで、この後、掲示板の方では Mr. Steph がめでたく話題のCWカラーを入手するに至りまして、その時の書き込みが以下の通り:
Hi again,

Good news! Actually just finalised the purchase of the guitar today.
It's an 1980, AR1200CW. (first in that color I've seen - hence the question above)
Serial number: B804973.
The gold knobs and the gold plates (on the 6/12 and mic swithces) are probably not original right? Was there any at all?
Found it on a local Swedish auction-site.
Bought it from the 2:nd owner who has had it since early 80's. Didn't play it much the last 20 odd years, so it has been under the bed in it's case. Stickers on the case reminds us about 82 :-)
They have Uriah Heep cover band, and I recall seeing Ken Hensley play an ar 1200 on an german Ibanez add once.
History: Brought to Sweden by Swedish importer Crafton in April 1980. (note - my other sunburst ar1200 was brought in 82 though it was manufactured in 1979.)
Anyway, it's been played but is in very good shape.
It actually still has the original broad red leather strap (with gold Ibanez logo on).

 で、これもいい加減に訳しておくと:
やぁ。やりましたよ〜、例のギター、つまり、1980年製のAR1200CW、購入に漕ぎ着けました〜。(見たことのない色だったんでこちらに質問した次第でした。)
シリアルナンバーはB804973。6弦/12弦切り替えのトグルスイッチのノブ、プレートはオリジナルじゃなさそう。<って、そもそもそういうプレートはなかったんでしょ?
で、これは地元、スウェーデンのオークションサイトで見つけて購入したもの。
売主さんはセカンドオーナーで、80年代の早い時期に購入したものの、その人自身はあまり弾かなかったようで、ベッドの下にケースに入れて置いていたとのこと。ハードケースに貼ってあったステッカーが1982年あたりのミュージックシーンを彷彿とさせる感じ。(笑)
ユーライア・ヒープのコピーバンドがあって、そう言えばギタリストの Ken Hensley がドイツで、イバニーズのデモ会場でAR1200を弾いていたのを思い出すなぁ...。
1980年4月にスウェーデンの輸入元 Crafton によって輸入されたみたい。(ちなみに私のAR1200AVは1979年製だけど輸入されたのは1982年。)
いずれにしても、それなりの使用感はあるもののいいコンディション。
あ、それから、金のイバニーズロゴがついたオリジナルの太目の皮の赤いストラップもついてたよ〜。



 ちなみに、氏の書き込みからすると、このギター、およそ13万円強、くらいで入手されたそうです。(もう一つのAR1200AVも6、7年前に同じくらいで購入したとのことです。)
 ってことで、2本のAR1200が並んだ画像:



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