K. Yairi YW600 |
極めて思い入れの強いギターである...。1979年製、ということで、そして私がこのギターを手に入れたのは多分、その年の秋だったと思う。
話は遡るが、中学時代に音楽に目覚め(笑)、いわゆるクラシックギターを弾いたりしていたのだけれど、陽水やさだまさし、かぐや姫、ま、とにかく当時の「フォークミュージック」では、ナイロン弦のギターではなく、金属弦のアコースティックギターがメインに使われていた。 耳に心地よい爽やかな響き、そして時に力強いストロークの重厚な音。とにかく「憧れ」であった...。 しかし、「ギター買ってぇ〜!」とねだっても買って貰えない我が家である。というか、決してゆとりある家計でないことは充分知っていたんでねだったりもしなかったのだが。 そうして(これはあまり話したことはないが)私は叔父から買ってもらったクラシックギターに、アコースティックギターよろしく(笑)、金属弦を張ったのだった...。 しばらくは、ちゃんと弾けた。「あぁ〜、このシャラシャラという音。透き通る音色...。いいぞぉ〜!」と喜んだのも束の間。金属弦のテンションはナイロン弦のそれとは比べ物にならないくらい強い。で、ブリッジが剥がれてしまった...。(爆) で、私は、予想していたとはいえ(笑)自分の愚かな行為の結果を嘆くとともに、「よぉ〜し。いつかはアコースティックギターを手に入れてやるぞ!!」と堅く心に誓ったのであった。 そして高校1年の冬休み(だったと思う)。お小遣いを貯めただけでは買えないことを悟った私は(学校で禁じられていた)新聞配達のアルバイトをしてお金を稼いだ。真冬の夜明け前に起き出し、自転車で新聞配達するというのは確かにつら〜いことだったが、目の前にちらつくアコースティックギターを思う度に俄然やる気が出てきた。(笑) |