YAMAHA APX-10NA
  APX10-NC  

 またやっちまった...。(笑)
 いや、別に罪を犯したわけじゃないけれど、すみません、つい出来心で...。(笑) はい、そうです、今日(2000年9月2日)、8本目のギターを買っちゃいました...。

 で、この前、所用で楽器店に出かけたのだが、その店は新品の楽器だけでなく中古のものも扱っているお店だった。その時は(ロック部の顧問なので(笑))マイクスタンドとマイクを数本ずつ買いに行ったのだ。で、その用件を済ませた後、私は、店のおじさんに「エレガットで程度のいいの、ありませんか?」と、つい、尋ねてしまったのだった...。
 この前、別のところ(つまんない話のNo.87)でも書いたように、通常のガットギターというのは、12フレットでボディと接合しているため、それ以上の部分は実に弾きにくい。15フレットを押さえるのが関の山で、それ以上となると曲芸じみた奏法となる。(笑)
 で、話が飛ぶようだが、先日オークションで入手した「スーパーギタートリオ」(ジョン・マクラフリン、パコ・デ・ルシア&アル・ディ・メオラ)のスコアを見て、感化され(笑)、試しに幾つかのパートを弾こうとしたら、案の定、手がつりそうになった...。
 う〜ん、やっぱりカッタウェイモデルじゃないと...。(T_T)
 クラシックの楽曲であれば、ま、前に書いたガットギターで充分弾けるだろう。だが、フュージョン系(?)のものとなると、やはり難しい...。(分かり切ったことだが...。だからこそシングルカッタウェイのエレガットが生まれたのだから...。)

 ま、それはともかく、さっきの話に戻る。「エレガットで程度のいいの、ありませんか?」という私の質問に対して、おじさんは、オベーション、ヤマハ、タカミネの3つを出してくれた。(ちなみに、この順番は値段の高い順である。) もちろん、試奏させてもらう。
 う〜ん...。生の音では、むしろ順番が逆である...。(笑) ま、タカミネのものは、いわゆるガットギターと全く同じボディサイズのものだったんで、やはり「鳴り」が自然である...。対して、オベーションは鳴りが良くない。いや、「良くない」と表現するのは良くない。(笑) 響きが浅い、と言っておこう。で、ヤマハの分は両者の中間、あるいはタカミネに近いかもしれない。そこそこに、鳴る。
 シールドを挿しアンプに繋いでみる。う〜ん...、これは難しいぞ...。それぞれに独特の味付けというか、サウンド志向(?)があって、どれがいいとは言いづらい...。(ま、好みの問題でもあるし...。)

 ま、その日に買ったら衝動買いになるんで、一応、「すみません、考えておきます...。」と言って引き下がった...。
 が、数日経っても、やはり欲しいものは欲しい...。
 そこで、一応オベーションが買える金額(十数万円)を準備して(笑)再度、その店を訪れたのである...。で、またもや3台のギターを弾かせてもらった後、生の音、アンプを通した音、演奏のしやすさとを総合評価し、選んだのはヤマハのAPX-10NCだった...。やはり、日本最大の楽器メーカーであるヤマハの製品だ、さすがに、そつなく仕上がっている、と感じられたのだ。(ん...?(笑))

 オベーションというブランドは、うん、確かに心惹かれるものがある。(笑) しかし、海外で、たとえばカナダ(というか、正確にはバンクーバー市)の楽器店でヤマハのギターが思いもかけぬ高値で売られていたことを思うとき、舶来品(笑)だからという理由だけでオベーションを望むのは、少し馬鹿げている...。

 ということで(?)、参考までにそのスペックを転記しておく:
ピックアップ・システム: SYSTEM-29(2wayモノラル)
コントロール:3バンドEQ(AMF, EQ-Pass), Vol, Mix
電源: 9V乾電池S-006P
胴型: APXカッタウェイ
弦長: 650mm
表板: 米杉単板
裏・側板: ローズウッド
棹: マホガニー
指板: エボニー
下駒: ローズウッド
糸巻: YTM-06・ゴールド
弦: グランドコンサート弦
カラー: GCカラー・サテンフィニッシュ

ふむふむ...。ついでだ、先程のヤマハのサイトからこのギターの謳い文句を引用(笑):
「米杉単板トップ、エボニー指板をはじめ、贅をつくし造りこんだ最高峰エレガット。ヤマハ・クラシックギター半世紀の伝統を、最先端のサウンドシステムが響かせる。」

 なぁるほど...。ヤマハ・クラシックギターには「半世紀の伝統」があるのか...。知らなかった...。(笑) (ちなみにヤマハの量産品のエレガットでは上記の通り、最も高いグレードのものである。って、2つのグレードしかないが。)

 ま、素材云々は別として、うん、このギター、とっても弾きやすい。前の所有者は、どうやらあまりギターを弾ける人ではなかったらしく(爆)、5フレット以上を使っていた痕跡は見受けられない。これから弾き込んでゆけば、もっといいギターになるかもしれない。
 よぉ〜し、頑張るぞっ!!
(ここまで2000年9月2日 記載)

 ふふ...。

 ま、謎の含み笑いでの登場だが、早い話、「これから弾き込んでゆけば、〜」と書いたものの、そういう状況には発展せず(笑)、もう手放した、ってことである...。

 ギターとしてはかなりがっしりしていて、丁寧な造りであるのは間違いなかったけれども、ま、下のオークションの文面にも記したようなことで弾かなくなり、そして放出してしまった次第である。

 ってことで、このギターも、記録の意味を込めて出品時の画像、説明文を転載しておく:
---以下、転載---

Gut Guitar

Gut Guitar

Gut Guitar


商品名: YAMAHA ★エレガット★ 【APX-10CN】
説明: 1990年前後のモデルと思われるヤマハのエレガットです。当時、通常のカタログモデルとしては最高峰のモデルだったはず、です。
 5年ほど前、中古楽器屋さんにて入手しましたが、以来、ギターを買い込みすぎて(涙)、また、他のエレガットを買ったりもして、全然弾かなくなったために手放します。
 上記のように私自身がファーストオーナーではないため、商品の詳細は分かりませんが、調べた範囲内ではおそらく以下のようなスペックです(違っていたら現物優先ということで。(爆)):
モデル名:APX-10CN
ピックアップ・システム: SYSTEM-29(2wayモノラル)
コントロール:3バンドEQ(AMF, EQ-Pass), Vol, Mix
電源: 9V乾電池S-006P
胴型: APXカッタウェイ
弦長: 650mm
表板: 米杉単板
裏・側板: ローズウッド
棹: マホガニー
指板: エボニー
下駒: ローズウッド
糸巻: YTM-06・ゴールド
弦: グランドコンサート弦
カラー: GCカラー・サテンフィニッシュ
(上では「2wayモノラル」となっていますが、トグルスイッチの切り替えで2通りのステレオ出力が可能のようです、試したことはありませんが。)
ついでにヤマハのサイトからこのギターの謳い文句を引用すると:
「米杉単板トップ、エボニー指板をはじめ、贅をつくし造りこんだ最高峰エレガット。ヤマハ・クラシックギター半世紀の伝統を、最先端のサウンドシステムが響かせる。」とのことです。ま、ヤマハの見解はともかく、やや小振りな、そして仕上げもしっかりした頑丈なギターであることは間違いありません。

 購入後、しばらくは頻繁に弾いていましたが、ナット幅が通常のガットギターよりも狭く、いわゆるフォークギタータイプで、エレキギターから持ち替えても違和感がありませんが、私はガットギターから持ち替えたときに違和感を強く感じ(笑)、次第に弾かなくなりました。(ピックを使って、もちろんアンプを通して、フュージョン系のバンドでバリバリと弾くスタイルが似合っているかもしれません。私はおとなしく指弾きでクラシックのピースを弾くことの方が多いので...。)
 特に不具合はないと思いますが、2年ほど前、フレットの引っ掛かりが気になってヤマハの店舗に持ち込み、5000円ほどでフレットの調整をしてもらいました。その他、特にビビリなどはありません。
 トラスロッドはいじったことがありませんが、ネックの反りやねじれはないように思います。なお、12フレット位置においての弦高ですが、1弦側では約2.0ミリ前後、6弦側では約2.2ミリくらいとなっています。
 サウンドホールからネックの方向を覗いた力木にはシリアルナンバーらしき「60715780」の数字が見えます。

 発売時は本体価格で10万円だったようです。(ただ、これは個人的な見解ですが、最近のAPXのエレガットとは造り込みが違う、と思います。使っている材もこちらのほうが遥かに良質だと勝手に思っています。(笑))
 エレガットとしての音は、コンデンサマイクなしのピエゾタイプではありますが、YAMAHAのAG-STOMPなどを使用すればそれなりのふくよかな奥行きある音が感じられるかと思います。アンプ直結でも本体のコントロールのセッティング次第ではなかなかの音を鳴らしてくれます。パラメトリックイコライザも搭載していますから、多彩な音作りが可能です。もちろんコントロール系統には特にガリなどもなく、回路も作動しています。
 ただし、生の音は、このタイプのギターですから多くを求めても仕方ないかなぁ、と。弦によっても印象は変わるかと思いますが、今張っているのは良くないです。(笑) やはりハイテンション(ダダリオのプロアルテなど)を張ったらもう少し深みが出るかもしれません。ま、音については主観的なので...。
 
 ボディトップ、サイド、バック、また糸巻きも良好ですが、全くの無傷ではありません、弾いていましたから。(笑)
 オークションの性質上ノークレーム、ノーリターンということでお願いしますと言いたいところですが、試奏ができないということもあって、そして、それなりの自信の品(笑)であるということもあって「返却・返金可」とします。ただし、送り返されたギターを確認してからの返金とします。また、返送時の送料もご負担ください。
 発送にあたっては、画像のハードケースに入れ、さらにダンボール箱を使用し、きっちりと梱包する予定です。なお、送料はご負担ください。
 上の3枚の画像も含め、合計15枚の画像を用意しましたので、見てみたい方はどうぞこちらへ。また、質問もどうぞお気軽に。
---以上、転載---

 ということで、結局、このギターの新たな所有者さんは同じ広島市内に住む、そして年齢的にもほぼ同じ(多分、学年で言うと同じ(笑))という人で、引渡しの際にもじかにお会いした。やはりギターが好きな方で、きっとこれからはこのギターも活躍してくれると期待している次第である。
(ここまで2005年12月23日 追記)
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