G2T


 うう...。(ToT)

 ま、何も泣かなくても、って気もするが...。またまた「やっちまっただよぉ〜!」である...。(爆) 「一体何本のギターを買えば気が済むのよっ!!」という妻の罵声が聞こえてきそうだ...。って、実はマーチンのことも、そしてイバニーズのシンセギターユニット付きのものも、そして今回のギターのこともまだ彼女には話していない悪徳亭主HASENOBUなのである...。(爆)

 ま、それはさておき。(笑) このギター、見ての通りの「ヘッドレスギター」である。もちろん、ヘッドが折れたとかいうんじゃない。最初からこういう型なのだ。

 このギターを手にしたいきさつは簡単だ。
 知人のK氏(私の中学校時代からの友人。大学時代には一緒にバンドを組んでいた。)が、「いいよ。ホーナーのスタインバーガータイプのギター。トレモロユニットも秀逸だし、ちっちゃいから持ち運びも簡単。手軽に弾けるギターだよ〜。」としきりに購入をそそのかしたからである。 

 実際、彼は去年か一昨年だったか、この手のギターをヤフーオークションで買ったのだ。(正確に言うと彼の所有しているモデルはこのG2Tではなく、その後継機種のG3Tであるらしいが。) で、昨年の9月、東京でのとあるセッションに私が参加した際にもそれを持ってきていて弾かせてもらったのだが、確かに彼の言う通り。すごく軽くて取り回し(笑)も楽。ストラップをつけて立って弾くのも楽だ。座って弾くときにはバランスが悪そうに見えるだろうが、折り畳み式(?)の支え金具(笑)が装着されていて問題ないのである。
 そして(その時はトレモロは使わなかったけれども)音も十分満足できるものであった。(ちなみに彼のモデルにはEMGのピックアップがついているそうだ。)

 ということで、私自身は出張の時に宿に持ち込むための安くて軽いギターは持っているけれども、うん、確かにこの小さなサイズは魅力である...。これであれば宿泊先の宿やホテルの従業員に怪訝な顔をされることもないだろう。

 そういう訳で、時折ヤフーオークションの「エレキギター>本体>その他」というページを開いては「ホーナー」で検索をしたりしていたのだが、モノとしては決して少ない玉数ではなさそうである。時には3本くらいが同時に出品されたりもしていた。ところが、入札してもなかなか落とせない...。相場も上がり気味である...。

 オークションでは(今までの経験上)時々出て来るようなギターは相場が上昇傾向にある。って、十分予想できることだが、買いたいという人の数がモノの数を上回るのだから、買いそこねた人が、次こそは、と意気込んで高値をつける、ってことの繰り返しになるからである。(それは、たとえば、イバニーズの AR シリーズのギターなどの例を見れば間違いないことである。) 
 
 う〜む...。このモデルもそういう末路(笑)を辿ってしまうのか...。

 と、半ば諦めかけていた時に出品されたのがこのギター。無理してでも欲しいわけじゃない(笑)し、無闇に相場を上げたくもないんで、かなり控え目な金額で入札。しばらくは競合者も現われず、開始価格5,000円(笑)で数日が過ぎた。このまま行けば、つい最近落札された価格の7分の1で買える!(爆)
 だが、世の中はそう甘くない。(笑) 結局は競合者が2名現われて価格も上がってしまったが、どちらもあまり張りあわずに引き下がってくれて、望外の安い価格で見事落札したのであった...。

 ちなみに(?)、参考までに書いておくと、このギターは1983年前後のギターらしい。当時のギター雑誌の広告によればこのモデルの本体定価が65,000円。本家のスタインバーガーだと十数万円以上(二十万円近く?)するモデルがあったのだが、そんなモノには簡単に手が出るわけがなく、よって同社のライセンス(?)生産のホーナー社のギターの登場となったらしい。(ちなみに、その当時は、アリアプロII、フェルナンデス、その他、イシバシ楽器オリジナルモデルなどなど、この類のヘッドレスギター、ヘッドレスギターが何種類もあったようである。)

 もう一つちなみに、このギターの出品者のコメントを(記録の意味も込めて)ここに記しておこう:
「HOHNER スタインバーガータイプ g2 Tremoloです。使っていたものなので、ネックに若干の減り、ボディに小傷、小さなエクボあり。詳しい事はよくわかりませんが、詳しい方、調整して使ってください。よろしくお願いします。ソフトケース付きです。あくまでも中古品のためノークレームノーリターンでお願いします。ボリュームのツマミの動きがシブイです。それでもよろしければ、おねがいします。」

 ということで(?)、私はギター本体のヴォリューム、トーンは共に全開にしてエフェクターやヴォリュームペダルで音質・音量を調整するんでツマミの動きが渋かろうが甘かろうが気にならない。

あんまり意味はないけれどもボディ部のアップ。
G2T-2

 まだ現品を手にしていないんで、一応、今日のところはこれだけ。
(ここまで2002年05月08日)

 さて...。早速、このギター現品が私の手元に届いた。って、自宅に送ってもらうと私の所業が白日の下に曝されることになってしまうんで(笑)、出品者との取り引きのやり取りの中で「すみませ〜ん。ちょっと事情があって、届け先は職場にして下さい。(爆) そして私の名前の前に『ロック部顧問』と一言書いておいて下さ〜い!」(爆)と頼んだ。

 で、職場の事務室に届いた小さな小包み(笑)いそいそと抱え部屋に行く。私の研究室(爆)のドアの前で会った学生に「先生、どうしたんですか? 何かいいことがあったんですか?」と声をかけられる。(笑) 「いや、悪いことをしたんだよ。」と意味不明の返事をして、部屋に入り、慌ただしく封を解く。出品者の丁寧かつ厳重な梱包を煩わしく感じつつ(爆)、やっと御対面。

 おお...。ほんと、これはコンパクトだ...。ケースに入れていれば「ちょっと細身で大きめのウクレレですか?」と尋ねられそうなサイズである。もちろん、重量に関して言っても、かなり軽い。机の脇に置いていて、机の方を向いたまま、片手だけをさっと伸ばし手に取ることができるほどだ。(もしもAR550を相手に(笑)そんなことをすれば背中の筋をひねってしまうか、軽いぎっくり腰になってしまうだろう。)

 まだ実際にアンプには繋いでいないけれども、かなり弾きやすいギターである。ギター本体横に装着されている膝当て(笑)のバーを立てれば、十分座ったままでもしっくり来る。
 ネックの握りは、ちょいと厚め。って、これは最近イバニーズのギターばかりを弾いているからそう思うだけのことで、レスポールやTS-800と変わらない感じの、「握りごたえ」のあるモノである。24フレット仕様ということで、TS-800と持ち替えても違和感がないってところか。

 スタインバーガーのライセンスを受けたトレモロユニットも操作しやすいようである。(って、私自身、アームを使ったプレイは、まずしないのだが。(爆)) アームアップ&ダウン(?)ができるようなフローティング状態にもセットできるようだけれど、チューニングが面倒になりそうなんで、さしあたっては固定してみる。
 う〜ん...、これまた弦高が低い...。と言うか、このままだと、かなり「びびって」しまう...。ってことで、付属の6角レンチでブリッジを調整する。
 ふむ...。フレットについては「ネックに若干の減り」との出品者のコメントがあったけれど、ちっとも気にならない程度だ。山も十分に残っているし、そしてその形状もちょっと太めで運指のしやすいパターンである。ふむふむ...。

 チューニングはブリッジ側の小さなつまみで行なう。いわゆる(?)「ファインチューナー」ってやつである。だが、最初はフローティングシステムのことが良く分からず、チューニング最中に早速1弦を切ってしまう。(爆) いくら何でもスペアの弦までは職場に常備していないんで、仕方なく持ち帰ることにする。

 ちなみに、チューニングシステムのことをインターネットで調べていると、本家スタインバーガーの愛好家のページ、そういう人達が集う掲示板に出会い、このホーナーのギターは韓国製だということを知る...。ということで、ついに仲間になれたよ、K君...。(爆)
(ここまで2002年05月11日)

 さて、購入してから2カ月近くが過ぎたが、実はあんまり弾いていない、このギターは。(笑) と言うか、5月の下旬にとあるイベント(?)があって、そこでギターを弾くということでそれまでギターは弾いていたが、その練習の時に使ったのは、当然ながら本番で使うギターである。それぞれにネックも違うしバランスも違う。やはり本番に備えて、ということであればそこで使用するギターじゃないと練習の反映度(?)も異なるのだ。(結局はあんまり反映しなかったかもしれないが。(爆))

 ま、それはさておき、そのイベントが終わってからはギターを手にする気にはならなかったのだが、その数日後に泊まりがけでの出張の際には、「よ〜し、それではこのG2Tを車に乗せておくか...。」ということで車のトランクに投げ入れた。(ま、実際には投げ入れたんじゃなく、置いたのだが。) その出張は2泊3日だったのだが、宿に持ち込んで(笑)、ちょっと暇ができたらつま弾こう、という魂胆である。当然、エレキギターであるから、ただ弾いてもつまらない。小型のエフェクター、そしてシールド、それからヘッドフォンを用意して、自分で弾く音に酔い痴れようということだ。(爆)

 ところが...。そのエフェクタの出力端子は、いわゆる「フォーンジャック」であるが、持参したヘッドフォンの端子はミニプラグ...。(爆) オーバードライブの効いた重厚なサウンドではなく、「ペンペン」といった感じの貧弱な生音(笑)だと、かなり淋しかった...。

 その轍を踏まえ(笑)、その後の6月初めの1泊2日の別の出張ではちゃんと変換プラグを準備した。だが、それにも関わらず、その日はホテルにチェックインしてすぐに空きっ腹に大量のアルコールを流し込んだため(笑))ギターを弾く気にならず、早々と寝込んでしまう。(笑)

 れれ...? 何だか出張報告記みたいになったぞ。(笑)

 で、それから実に1カ月間、このギターは私の車のトランクの中に眠っていた...。(爆)
 「あ〜、そう言えばギターを放置したままだなぁ...。」と思いつつも、部屋(職場、あるいは自宅の自室)に持って行くのをついつい忘れてしまっていたのだ...。

 そして昨夜(7月2日)、重い腰を上げて(笑)、車のトランクからこのギターを救出。多分、大丈夫だろうなぁ、炎天下の車に放置していたけれども...。(爆)
 実際、このギターはどうもなっていなかった...。まだアンプには通していないが、少なくとも(ちょっとだけ心配した)ネックの反りなども観察されない。ボディシェイプこそ革新的で斬新なものであるが、ネックやボディそのものは新素材ではなく従来のギター同様、木材らしいが、うん、結構、丈夫なんだなぁ、と妙に感心してしまった...。

 話は変わるが(笑)、3週間ほど前の土曜日だったか、昼食を食べに入ったお好み焼き屋さんのテレビで、何と、このギター(もちろん、同じモデル、という意味だ)が演奏されているのを目撃した...。

 「ほぉ〜...。こういう20年ほど前のマイナーなギターを使っているギタリストがいるのかぁ〜!」と思ったあなた、ちょっと待って欲しい。ひとの話は最後まで聞かなきゃ。(爆)

 それは音楽番組ではなかった...。(確認はしていないが)NHKの「お好み演芸会」みたいな番組だ...。そしてそのギターを弾いていたのも、通常の意味でのギタリストではない...。(ま、ギターを弾く人、という意味ではギタリストに他ならないが。) 男性お笑いトリオの一人がこのギターを抱えていたのだ...。ふぅ〜...。

 またまたこのギター、見直したぞ...。(笑)
(ここまで2002年07月03日)
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