S. Yairi 302 (復刻版)



S. Yairi YD-302
 ってことで、またまた友人の楽器を紹介する。(笑)

 所有者は私の親友K氏である。氏は私の中学時代からの友達であり、彼と、そしてもう一人の友人と組んだ初代HANDORGAN(もちろんバンドの名前だよん。)では、ヤマハのポプコン大会地方予選で郵便貯金会館のステージを踏んだこともある。(もちろん予選落ち。(爆)) 以降、オフコースのコピーバンドにも引きずり込み(笑)、類稀なきリードヴォーカルとして活躍してくれたのだった。ま、彼については既に色んなところで書いているんでこれくらいにして...。
 
 この S.Yairi YD-302について、だ。彼は私とほぼ同じ時期(1976〜7年頃?)に、モーリスのW-40というアコースティックギターを購入した。私のは1979年の11月初め、大学祭で盗難の憂き目に遭ったのだが、彼のは(多分、まだ)健在だ。
 だが、それなりにいい年になって来たからか、「かっちりしたアコースティックギターが欲しいなぁ。」ってことで彼はヤフーオークションでこのギターを購入した、とのことである。

 このギターのことは、つまり、このモデルのことは前々から知っていた。S. Yairi のギターはとても作りが良くて、1970年代から80年代の頃のモデルなど、ヴィンテージギターとして実に高い評価(そして値段も(笑))を得ているのだ。(前にも書いたけれど、程度次第では当時の価格の2〜3倍の価格で取り引きもされているようだ。)

 で、その S. Yairi 社が2000年の8月に「伝説として語り継がれる幻の名器、YD-302。ここに完全復活新発売。」とのキャッチコピーで再発したのが、このギターなのだ。その広告によると「初回生産本数:150本 非常に生産困難な製品のため、150本以降は完全予約生産になります。」とのこと...。
 気になるお値段(笑)は専用ハードケース込みで定価180,000円!

 あんまり意味はないがヘッドの画像。実にシンプルながらすっきりとした上品な雰囲気が伝わってくる。

S. Yairi YD-302 Head

 ちなみに関係ないけれど、ギターの1フレットのあたりに挟んであるピックは「オフコース小さな部屋 関西セッション オリジナルピック」(爆)。セッションに参加しているギタリストのみを対象に頒布された貴重なものである。(笑) 私も持っている、50枚ほど...。
 で、この春に横浜から広島までドライブがてら(爆)遊びに来たK氏はこのギターを持って来てくれた。で、実際に私も「ほほぉ〜...、これがあのギターかぁ。」と弾かせてもらったのだが、う〜ん、その時はあまりアコースティックギターを弾いていない時期だったんで、これといった印象は残っていない...。(爆) 印象に残っていることといえば、(同時に私の K. Yairi YW800 も弾いたりして)「YD-302は、ちょっとネックが幅広いんだよぉ。オレ、ちょっと手が小さいから困るんだよぉ。」とK氏が泣き言を言っていたことだ。(爆) うん、確かに、幅がちょっと広い...。下に2本のヤイリ(笑)を並べた写真を載せておくけれど、ね?

S. Yairi YD-302 & K. Yairi YW800


 う〜ん、しかし、確かに彼にとって「ネックの幅が通常のギターよりも広い」ってのは、うん、致命的だろうなぁ...。きっと弾きづらいことだろう...。可哀想だなぁ、K氏もギターも...。
 ってことで哀れなギターを救うべく、早急にこのギターを私に進呈するよう強く薦めたいところである。(爆)
(ここまで2002年10月29日)

 で、AR200CWのところに書いたような事情で、このギターも私のところにやって来た。(笑) ま、すぐ上に書いているように「進呈」ではないんだけれど。(笑)
 タイプとしては(これまた上の方で比較しているように)K.YairiのYW800と同じようなものであるけれど、とにかく(?)SとKと、両方のヤイリが揃ったということで、これはこれでアコースティックギターを愛する者には、うん、満足できることである。
(ここまで2003年09月11日)

 このギター、しばらくはケースに入ったままだった訳だが、先日来の急な「アコースティック熱」により、現在は私の職場のPC机の右隣に立てられている。>ま、つまりちょこちょこと弾いている、ってことだ。

 で、「う〜ん、なかなか渋いなぁ、これは...。」としみじみ思っているところである。

 ちなみに、このギター、標準では「Martin MSP-4100」という弦が張られて出荷されているのだけれど、どうやら最初の持ち主は張り替えなかったようで、さらにはセカンドオーナーである私の友人K氏も(自他共に認めるものぐさな性格からして)張り替えていないと思う。
 となると、既に3年ほど経過しているはずなのに、それでこれだけの響きとは...。

 ま、前にもどこかで書いたけれど、Martinのギター、特にドレッドノート型は、弦が古くなっても良い響きが持続しやすいらしいのだが、このギターもまさしくそれがあてはまるような気がする...。深い響きも透明感のある音も、うん、これはいい...。

 というわけで、(上の方でも触れている)3年前のギター雑誌に載っていた広告を探しだし、意味なくここにアップ〜!(爆)

S. Yairi YD-302

 それからついでに同じ雑誌に載っていたレビュー記事もど〜んと再掲し、引用。(爆)

S. Yairi YD-302

 ま、レビュー記事の文面、例によって「パンチがあるのに音が伸びる」だとか「良い意味での端正なきらびやかさ」だとか、何か訳が分かるような分からないような、正直言って訳が分からない文面であるけれども、それは無視して欲しい。(爆) むしろその下に編集部が簡潔にコメントしてる4行の方が有益だろう。(爆)

 とにかく、今、このギターは私の愛好器のひとつとなっている。(笑)
(ここまで2003年11月08日)

 さて(?)、上記のように「さらにはセカンドオーナーである私の友人K氏も(自他共に認めるものぐさな性格からして)張り替えていないと思う。」と書いたところ、私の掲示板の一つに当のK君から怒りの書き込み(笑)があった:
[414] 弦は張り替えたことがある! From:リードヴォーカル 2003/11/11 17:18
>おいおい! ヤイリは一度弦を張り替えたよ!
>それもマーチンのMSPうんたらと言う指定のタイプに!
>いつだったかは、忘れたけど、買ってそんなに経ってないときだと思う。
>ちなみにマーチンのMSPうんたらはいつも使っている弦でした。

 でぇ〜っ!! まさか、そうだったとは〜! う〜ん、あまり驚くのも失礼だけれど(笑)、この数ヵ月で一番と言っていいほど、私は驚いている...。(爆)

 ふ〜ん、そうかぁ〜...。

 で、いきなり過去のK君とのメールのやり取りを思い出して調べてみたところ、彼がこれを入手したのは2002年3月末のことだった。で、K君の了解は得ていないがメールを勝手に引用(爆):

>落札しちゃったよ。
>どこに置こうかな? まじで置く場所は無いぞ。

ふむふむ...。置く場所が無いのに買うなんて...。(爆) 手放して正解だったね〜。(爆)
 ま、それはさておき、続いて、このギターが届いてからの(2003年4月初めの)氏の感想:

> それと、Sヤイリの感想。
> ネックは太い。明らかにモーリス、オベーション、Kヤイリの12ゲンよりも太い。
> とても弾きにくいって程ではないけどね。
> 弦は張り替えてないけど、音はしっかりしている。
> 低音の、響きがいいです。モーリスだと今は6弦がビビル(ネックの反り?)
> 高音もきれいです。良いギターで大満足!

あ、やっぱりここに弦が張り替えてないことが書かれていたんだぁ〜。で、てっきり(氏の性格を良く知る私としては(爆))以来、替えていないんだとばかり...。<あからさまな言い訳。(笑)

 ふ〜む...。となると、いつ彼が張り替えたのかは分からないが、ま、「買ってからそんなに経っていないとき」ということで、暫定的に2002年の夏だということにしよう。
 ってことは1年ちょっとでこの音、この響きか...。う〜ん...。これまでは「おお〜...、3年間、弦を交換しなくてもこんなに素晴らしい音なんだぁ〜っ!」とかなり感動していたのだが、そういう自分が馬鹿みたいだ..。(意味不明) ちょっと、このYD-302に失望したなぁ...。>意味不明の責任転嫁(爆)

 ってことで、また〜!(爆)
(ここまで2003年11月11日)

このギターも2016年の冬に処分した...。
★機材処分38 2000年復刻版 YD-302 (再発時:18万円)★

手持ちの機材が多くなり過ぎ、保管場所の問題も生じて来たため、このギター、処分することにしました。

K. Yairi のギターと弾き比べをしたくて、十数年前、友人から譲ってもらったギターです。が、他の多くのギター同様、購入後、ほとんど弾くこともなく、ケースに収納したままでした。

このページをご覧になっている方はきっと YD-302についてはご存知かと思いますから、詳細は省きます。1970年、世界で初めて「ノン・アジャスタブルロッド」を採用し、「ネック永久保証」を謳った S. Yairi が、2000年8月に「伝説として語り継がれる幻の名器、YD-302。ここに完全復活新発売。」とのキャッチコピーで再発したのが、このギターです。その時のギター雑誌の広告によると「初回生産本数:150本 非常に生産困難な製品のため、150本以降は完全予約生産になります。」とのこと...。 ちなみに専用ハードケース込みで定価180,000円(税抜き)だったようです。

さて、今回出品のギター、そのものについていくつか記しておきます:
・目視では、ネックの反りやフレットの変な摩耗はありません。
・12フレット上で2〜3ミリ程度の弦高です。
・かなり目のつまったスプルース単板がトップに使われています。(以前所有していたMartin D28よりも、です。)
・画像でも確認できるかと思いますが、目が詰まり過ぎて(虎目とは言わないでしょうけど)水平方向に杢が走っています。
・完全に無傷ではありませんが、かなりの美品だと思います。(<個人の所感です。)
・ネック裏の部分、若干、「テカリ」があるようですが、使用には支障ありません。

画像のハードケースに入れ、エアキャップで包んで発送します。

開始価格は、即ち最低落札価格です。特に大損をしたい訳ではありませんが(笑)、楽器で儲けたいとは思っていませんから、むやみに煽りたくはありません。ちなみに、新規の方でもきっちりと取引をしてくださるのであれば大歓迎です。ただし、機材処分での出品のため、ノークレーム、ノーリターンでお願います。

限定版だけあって、かなり気合の入った丁寧な造りのこのギター、いかがでしょうか。ご検討をお願いします。

***ご注意ください***
このところ、立て続けにギター類を出品しておりますが、ちょっと気になることがあり、付記します。私自身、最近、ヤフオクで買うことは滅多にありませんが、確か、ある程度の金額になると入札できる最小限の金額が規定されているかと思います。が、時折、「1円」上乗せした価格で落札されるケースが見受けられ、悲しく思っています。いや、もっと高値で売りたかったということではなく、次点になってしまった入札者の歯がゆい気持ちがよく分かるからです。(という私も、それで逃したことが何度かありますから。) ということで、今後、そのような形で落札された場合には、私の方で次点繰り上げを行ないます。その報復で私に「悪い」評価をされても一向にかまいませんので。

・楽器の説明追加ではありませんけど、ここで改めて私のスタンスを表明しておきます。

今回の出品(ラッシュ)について、知人その他(笑)から電話、メールその他での連絡・問い合わせ・諫言がありました。

青少年時代、お金がなくって欲しいギターがあっても指をくわえて見ているだけだったということの反動で、そしてインターネットの普及によって情報が容易に得られることも手伝って、一時期は三桁の数のギター、ベースを収集しました。中には、シンコーミュージックさんのムック本の原稿を書くために入手したものもありました。

ですが、楽器は増えても私の手は2本から増えることはありません。(笑) その結果、入手してもちょこちょこと弾いて、そのまま死蔵ということになってしまいました...。本職は音楽とは無関係ですから、ギターを手にする時間もごく僅かです。そして、人生の残り時間も少なくなりつつあることを考えると、楽器たちに対して申し訳ない気持ちが湧いて来ました...。

私の手元で、弾かれることもなく眠り続けている楽器...。「カネは天下の回りもの」と言いますが、楽器も同じでしょう。私は、それなりの金額を払って「自分のモノにした」って思っていますけども、楽器の寿命は(ちゃんとケアしていれば)世紀をまたがるものだと思います。そういう意味では「支払った金額」というのは、(村上春樹っぽいけど)「自分が自由にできる時間」のための「賃借料」だとも思っています。

そういう意味で、オークションを異常なほどの低価格や「1円スタート」などで開始して注目を集めようとするのは、個人的には理解できないことです。それって、その楽器にも、そしてその製作者に対してもすごく失礼なことだもと思っています。(ま、思わないからそうするんでしょうし、それは出品者の勝手ですけどね。具体的には書きませんが、先日も1円スタートで集客し(笑)12万円(!)が最低落札価格となって誰も買わないままというケースを見かけました...。入札していた人の気持ちを思うと胸が痛みます...。)

と、そういうことをベースにしての開始価格です。(もし保管場所があったとしたら私自身、間違いなく買う価格です。(笑)) ですが、安いままなら、それはそれで構いません。私と違ってきっちりと弾いていただける(可能性がある)のならば、それが楽器にとって幸せなことだろう、ということで納得できますから。実際のところ、客観的に見て「高く買って安く売る」ということの繰り返しになって社会奉仕にいそしんでいるような心境でもありますが、数年前、とあるギターを入手した際に「遺品整理です」と知って、色々と思うことがあり、ま、それでもいいか、と思っています...。

以上、意味不明かもしれないことを書いて申し訳ありません。

・保管場所に困り機材処分のための出品で、この春までに少なくとも十本ほど処分する予定です。従いまして、落札された後は迅速にご対応願います。オークション終了後、48時間以内にご入金をお願いします...。<お金が早く欲しいわけではなく、早く発送したいからです。


(2017年 1月 20日 10時 42分 追加)
質問2に対して、とんちんかんな返事をしてしまいました。「出品の時点で「即決価格」を設定していないので...。商売ではないのですけども、開始価格は私にとって大赤字です。最後の最後に(入札ゼロで)35000円で入札して、競合者が出ないなら、ラッキーな落札者になれますよ〜。」と答えましたが、開始価格は36000円ですね...。

(2017年 1月 21日 9時 15分 追加)
頂いた質問、重要な点であるため、こちらにも掲載します。「ネックはヴィンテージと同じくメーカー永久保証なのでしょうか??」とのご質問でした。S.Yairi社そのものは1980年代に倒産したのは存じていましたが、後にそのブランドを(買い取って?)受け継いだキョーリツコーポレーションのスタンスがどうなのかは知りませんでした。そこで検索したところ、同社のウェブサイトに以下のような文面があるのが見つかりました。「弊社取扱いの「S.Yairi」ブランド製品は一年保証とさせて頂いております。過去に「S.Yairi」ブランドでネックの永久保証を謳った会社が存在しておりましたが、この対応を行っていた会社は既に無くなっており、現在は存在しません。また、弊社とは一切関係がございません。ご理解のほどお願い致します。」
従って、この再発モデルに限らず、S.Yairiのギターについては「ネックの永久保証」はないと思います。>ヤフオクで数多く出品されている「ヴィンテージ」と謳っているギターについても、です。ま、出品者さんが保証をつけてくれるなら話は別でしょうけども(笑)、今回私が出品しているギターについては「保証なし」です。

ちなみに、とあるマニアの方の文面ですが、以下のサイトの情報も有益かもしれません。
http://www.asahi-net.or.jp/~jz2y-mrt/syairi.htm

 で、記録のために書いておくと「アクセス総数: 521 ウォッチリストに追加された数: 28」で、入札は3。開始価格は送料込みで36000円。だけど37000円にて終了。完全にボランティアだよね、これは...。16年前に189000円だったギターが、送料、ハードケース込みで37000円...。

(ここまで2017年01月31日)
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