Dynamic Guitar NO.10A

 ふぅ〜...。「でぇ〜、またやっちまっただぁ〜!」という言葉もないほどだ。(爆)

 ってことで、意味なく、また新たにギターを入手してしまった...。

 いや、色々と言い訳はあるんだが、ま、抑えておきたい。

 さて、このギターもヤフーオークションでの購入だ。ってことで、いつものように出品者の説明ならびにQ&Aの文面を再掲。
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かなり古いギターで、表面割れていて一分テープして有りますが、普通に使えます。ノーリターン・ノークレームでよろしく! 練習用やインテリアにいかがでしょうか?
ツマミ部分の素材はプラスチックです。(白)古い物なのでほこりも手の届かない所に見えます。スタート価格が安くても神経質な方はご遠慮された方が宜しいと思います。また裏面にひびや割れは有りませんが、傷はあります。
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う〜む、練習用ってのは頷けるが、「インテリアに」ってのは、ちょっと...。「もの哀しさを誘うための小道具」、あるいは「うらぶれた雰囲気を醸し出すための演出」ってことであれば、汚れた部屋の片隅に転がしておいてもいいかもしれないが...。

続いてQ&Aの文面。
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質問 : はじめまして。糸巻きの状態を教えて下さい。ツマミの曲がり、錆び、シャフトの錆び、回転動作性、汚れなど。出来るだけ詳しくお願いします。この糸巻きのシャフトは金属製ですよね?
答え:ツマミの軸に曲がりが二ヶ所有り、極端に曲がってはいないです。シャフトはシンチュウみたいです。シャフトのベースは鉄なので錆が有り、回転は普通に使えます。
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 ってことで、上の画像からわかるように、これはもう見るからに「粗大ごみギター」の栄冠に輝くモノである。(爆) ちなみに、「一分テープ」とあるが、これは「一部、テープ」ということだろう。決して「一分間しかもたないテープ」ではなく、画像から分かるように、ボディトップに部分的にビニールテープが貼られている(!)って訳だ。

Dynamic Guitar NO.10A
 ラベルから判断すると、どうやらダイナミックギターの最廉価版って感じだ。(ダイナミックギターのことについては私の他のコレクションに詳しく記しているんで割愛するが。)

 ただ、気になるのはラベルの「NO.10A」のところ。つまり「10」の「0」が、う〜ん、何だかその前後の文字とフォントが異なっているみたいだ、ということ。初期のダイナミックギターは「NO. 1」からだったとのことで、もしかしたら、このギターは「NO. 1A」というラベルに「0」だけが追加されたようなものなのかもしれない。

 ついでにどうでもいいことだけれど、この「NO. 10」のサウンドホール周りの装飾(と言っていいのか...?(笑))のロゼッタ(?)の紋様、どこかで見た記憶が...。で、思い出したのは、とあるところにアップしている「鈴木康博氏が高校時代に買ったというギター」の画像。(笑) う〜む、若き日の鈴木氏が初めて買ったのは「NO. 10」(あるいは「NO. 1」か?)だという可能性が高いぞ...、なぁんてこともあって、よぉ〜し、このギター、入札しよう、ってことになったのだ。

 で、このギター、スタート価格は300円。(爆) そして落札価格は310円...。(爆) 今まで買った中で一番安いギターである...。ま、送料や振込手数料などを込みにして2500円支払ったんだが。

 実際に手にしてみての感想をいくつか。

 まず、第一印象は「げ...? きたねぇ〜!!」である。(爆) この前買ったアリアプロのエレアコ、イバニーズのAR1500CSも汚れがこびりついている感じだったが、このギターは、もう最悪である...。雑巾がけしても「れれ...? 塗料が取れたのかな...?」と思いたくなるほどの赤茶色の汚れが取れる...。「実はこのギター、たんぼの中に3年ほど埋もれていたんです...。」と説明されても納得できるくらいの汚れのひどさである...。通常のクリーナーでは歯が立たず「しつこい油汚れには 強力 換気扇クリーナー」という泡の洗剤を使っての作業。(爆) で、これを吹きつけると、泡がしばらく経ったら茶色くなっていくという...。(笑)
 このところ仕入れたギター(笑)が、その状態の本来の程度はともかく、「手入れされてないなぁ〜...。」と思ってしまうようなコンディションばかりである。AR1500など、磨くと、それこそ「おお〜!! これは!!」と思いたくなるような光沢が出てきたりしたし。
 楽器というものは、う〜ん、なんて言えばいいんだろう、やはり嗜好品(?)なんだから、きれいでなくちゃ愛着が湧かないような気がするんだが...。(定価が高い安いとか、そういう次元のことではなくって。) もちろん、弾けないとか、鳴らないというのはいくらきれいでも話にならないけれど。(笑)

 ってことで、このダイナミックギターに話を戻すと、う〜ん、何だろ、スープか何かがこぼれたのをそのまま放置しました〜、って感じのシミがあったりして、何だか手入れしていても空しい...。「ギターポリッシュが手元になかったんで朝食の残りのみそ汁で拭いていました」というような状態と言っていいかもしれない。(意味不明)
 
 ってことで、とにかく汚くて、また傷も、う〜ん、覚悟していた以上にひどい...。(ま、310円なんだし文句をつけるつもりはないんだけれど、正直な感想ということで。)

 外観はともかく、ギターという点で話を進めると(笑)、う〜ん、想像通り、かなり弦高がある...。12フレット上で(フレットの山から測っても)6ミリくらいはあるかも...。(笑) かといってネックが反っているということではないようなんだけれども。いずれサドルをはめ込む部分を削った方がいいかも...。
 
 さてさて、肝心の音の方なんだけれど、実は、張られていた弦が、う〜ん、色の具合からしても「数年前に代えたっきり!」って感じのクラシックギター用の弦で、そして今すぐに他の弦(クラシック用であろうと、アコースティック用であろうと)に替えるだけの精神的な余裕(?)がなくって、明快なことは何も言えない。が、クラシックギターとしての評価は、う〜ん、さして良くはないかなぁ...。>ま、弦が古すぎるんだが。(笑)
 だが(?)、そこはダイナミックギターのことだ。アコースティック用のスティール弦を張ると何とも言えない枯れたような、それでいて深い響きがするような気もする...。ただし、このギターの場合、トップに3本ほどの亀裂が入っている(爆)んで、大丈夫だろうかと不安な気もしているんだが。(笑) ま、またいずれ報告しますです、はい。
(ここまで2003年03月19日)

 さてさて、このギター。上で書いているように、弦高がちょっと半端じゃないほどあって、しかも(容易に推測されるように)12フレットでのハーモニックスと実音とが合わない、いわゆる「フレット音痴」と呼ばれるような状況であった訳で、スティール弦に換えても尚一層状況は悪化するとしか思えず、入手後、しばらくは寝かしておいた。>というか、放置していた。(笑)
 で、この夏、帰省した際に木工職人である父に頼み、ブリッジをカンナできれいに削ってもらった。
 ちなみに、その時は、一旦ブリッジをボディから取り外した(笑)のだが、やはり、予想していたように、ダイナミックギターでは(そして恐らく、当時の国産の「鉄弦仕様」(笑)のギターはほとんど全て)ブリッジの中央にある丸いインレイの下にはネジがあって、ナイロン弦の数倍の張力(?)に耐えうるようになっていたのであった。で、そのネジを外してブリッジ(もちろんボディには接着剤で装着されてもいる)を外しての作業であった。
 
 ま、その結果、弦高のみに関してはかなり改善されたものの、う〜ん、やはりこのギター、かなり弾きづらい...。通常のクラシックギターよりもネックは太く、まるで一世代前のベースを握っているかのような印象すらある...。

 もちろん弾けないほどではないにしても、かなり違和感がある...。音に関しては、うん、さすがにダイナミックギター、それなりの音量というか、響きであるけれど、いかんせん、ネックが、それこそネックである...。

 という訳で、あっさりと手放すことにして(笑)、このギターはオークションに再び出品の憂き目に遭うことになった...。以下、私の文面であるので堂々と再掲載。(笑)>あ、ちなみに出品するのは実に久しぶりで最初に出品したときにミスをしてしまい、再出品ということになった。<どうでもいいことだけど。

---以下、再掲---
再び、放出! ダイナミックギター No.10A 最低落札価格なし!
前回、私のミスで最低落札価格を外せませんでした。それで終了時点での最高入札者の方に連絡を取ろうとメールを送りましたが24時間経過しても応答がないので仕切りなおしとします。以下、前回の出品時の説明を再利用します。
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ダイナミックギターそのものについての説明は他のオークションをご参考にしてください。(笑) ここではこのギターについての情報のみを書きます。ボディ内部に見える数字は173435です。明確なことは分かりませんが1960年代前半の製造だと思われます。さて、コンディションですが、かなり悪いです。<きっぱり(爆)  この春にこのオークションで安く手に入れ、何とか復元(?)しようと試み、「弾けないことはない」(笑)という状態まではなりましたが、「弾きやすい」とは言えません。ネックの反りがひどく、ブリッジをかんなで削り(笑)弦高を下げましたが、それでも12フレット上で5ミリ以上あります。ですからリードプレイなど、かなり難しいです。ストリートなどでジャカジャカとローポジションのコードで弾く分には向いているかと思います。
 音については、完全に主観になりますが、かなりいいです。(いい、と言うか、鳴る、と言うか。) アコースティックギターは10本ほど持っていますが、S.Yairi、K.Yairiのドレッドノートよりも鳴ります。(笑) 音質については、う〜ん、これまた好みなんで「いい」とは言い切れませんが、低音と高音は伸びる感じがあります。(ま、いわゆるドンシャリ系です。)
 続いてボディのコンディションですが、これは、かなりひどいです。(爆) 
 トップのひびもありますし、小傷は無数です。ボディバックの下部のバインディングは一部剥がれていますし、ヘッドの角なども「擦り切れた」状態です。  なお、画像は私が落札したときの出品時のものです。ひびの部分に「黒いビニールテープ」がありますが、それは剥がしました。(笑) 代わりに黒いマジックで塗っています。(爆) また、弦はこの夏、スティール弦に張り替えました。
 ってことで、こんなギター、買おうとする人が(私以外に(爆))いるのかどうか分かりませんが、捨てるのももったいないんで、出品することにしました。で、私が落札したときの価格の約半額(笑)から始めます。
 あ、それから私は業者でもないので「消費税」なんて頂きませんし、また(何故だか分からないけれど)「落札手数料」とやらを請求する不届きな人もいますが、それも頂きませんのでご安心下さい。(笑) でも、銀行の振込み手数料だけはご負担下さい〜。
 それともう一つ。もしも気に入らないという場合には到着後1週間以内くらいならば返品を受け付けますがその際の送料などは負担してくださいよ〜!(笑) でも、お互いに面倒なんでできるだけ避けてもらいたいところですが。  ちなみにケースなしです。新聞や緩衝材を入れたダンボール箱で送ります!)
 最後にもう一度念を押しますが、40年ほど前のギターで、しかも傷だらけということですから、そのあたりは覚悟して(爆)入札してください。

補足の説明です。
・他に出品されているダイナミックギターの記述によると「NO.10でも単版トップ」とのことでした。>恐らくそうだろうとは思っていましたけれど。
・そしてバックについてですが、確信はありませんが(バインディングの剥がれたところを良く見ると、そして内側と外側の木目の感じからすると)恐らく、厚さ5ミリほどの単版みたいです。材は、う〜ん、角度によってトラ目ぎっしりなんですが、もしかしたらメープルかなぁ、ってところです。
 以上、「恐らく」という但し書き付きでの補足でした!(笑)
・繰り返し強調したいのですが、トップのひびもありますし、(冗談抜きで)悲しくなるほど傷の多いギターです! ってことで、とある価格を越えたら(笑)、付属品としてIbanez社の「ユーカリエキス配合 指板潤滑オイル」(定価1000円)のほとんど未使用品(笑)を付けます。それから使用済み(?)の古いピックを数枚、おまけとします。(笑)
---以上、再掲---

 結局、落札価格は2,000円であったが、私自身はこのギターを買ったときに本体価格(笑)310円に送料1,700円強かけ、振込手数料を入れると(多分)2,200円ほど支出している...。しかも今回の出品にあたっては上に書いているようにおまけとしてほぼ未使用のユーカリオイルやオニギリ型ピック(5枚)をつけたため、(それに清掃や調整・修復のためかなりの時間を消費したことも考えれば)結局はかなりの損である...。>ま、他の(ギターではない)出品でぼろ儲けしたのでいいけど...。(爆)

 ということで、このギターの次の所有者は何本かダイナミックギターを集めている方のようであるが、ま、少しでも弾いてもらえればこのギターも浮かばれることだろう...。
(ここまで2003年12月14日 追記)
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