YAMAHA SG-1000RS


 さてさて...。(意味不明)

 これまでの購買記録(笑)から十二分に察すことができると思うが、私は国産のギター、それも1980年前後のモノが大好きである。ま、改めて言うほどのことじゃないけれども。

 ま、そういう訳で、実はかねがねから気になっていたギターの一つに今回入手した「ヤマハのSG」というモデルがあった。

 このモデルのことについて私が語るのは、かなり蛮勇を要する。(笑) インターネット上で検索すれば、それこそ山のように検索結果が出てくるはず、であるし、そちらを御参照頂きたい。<謙遜しているようで傲慢な書き方だ...。
 個人的な思い出と絡めて言うと、昔、って私が大学生の頃だけれど、高中正義やカシオペア(の野呂一生)などが大流行していて、彼らの奏でるギターが、そう、ヤマハのSGモデルであった訳だ。
 そして私の廻りにも、このモデルを所有する友達などがいた訳だが、友達と同じギターを持つのもイヤだということでアリアプロIIのギターを選んだことも既に書いたことではあるけれども、やはり、「世界のヤマハ」のSGというのは気になる存在であり続けた。

 で、ヤフーオークションにて時々チェックしていたりもしたのだが、う〜む、なかなか人気が高いようで、手が出せずにいたが、つい先日、とあることが契機で(?)久し振りに覗いてみたら、おお、なかなかお手ごろな価格の出品が...。「ま、これもそれなりの価格になっちゃうんだろうなぁ...。」と思って入札もしなかったのだが、数日後、「あ、そう言えばあれ、どうなったかなぁ...?」と、ふと思いだしてページを開いてみると、何と、まだ入札はなく、開始価格のまま!! しかも残り時間は5分!!

 おおっ! ここでこのページを見たのも何かの縁だ! ってことで、開始価格で入札。(笑) で、懸念していた競合者も出ず、あっさりと開始価格のままで落札...。



 ということで、まずは画像を一枚:





 で、ボディシェイプは本家(?)GIBSONのSG同様に、ダブルカッタウェイの正対称のパターン。もちろん、Ibanez ARシリーズもそうであるが、微妙にシルエットは異なっている。このあたりは(と言うか、ギターのほとんどは趣味の事柄であるので)どちらが良いとか悪いとかではなく、好き嫌いの問題である。

 続いてボディのみの画像:



 さて、このギター、かなり安い価格で入手できたのだが、実は(?)それなりの訳がある。というのは、実はこのギター、呪われたギターなのだ...。

 などという悪質な冗談はやめておいて...。ま、出品者の説明文を読んでもらえれば分かるかと思う:

---以下、引用---
YAMAHA SG-1000 20年位まえに高中とかが好きで買ったものです。傷、打痕多めです。金属パーツもそれなりです。フレットまだ使えないことはありませんが、かなり減っています。3枚目の写真のようにひびがありますが、あまり、深くないと思いますので、このままでも使えないことはないと思いますが。以上のような状態ですので、ノークレーム、ノーリターンにてお願いいたします。音は問題なくでます。SGならではのいい音します。ソフトケースつけます。
---以上、引用---

 ってことで、「ひび」がある、ってことなのだ〜。(笑) で、その3枚目の写真というのは以下のもの:



 ま、そういう訳で安い価格であるにも関わらず敬遠されて入札がなかったということだろう、きっと。

 実際、(少し不安ではあったけれども)届いてチェックしてみると、う〜ん、これは「塗装面のひび割れ」って感じでネックが折れそうになっている(爆)訳でも何でもないようで、胸をなで下ろす。>もちろん音には影響ないし、このままでも十分に使えるモノである。

 届いたときにはかなりの汚れがこびりついていた感じであったが根気よくクリーニングするとかなりきれいになってきた。
 ちなみにヘッド裏にシリアルナンバーが刻印されていたが私には解読不明である。そこで、SGの大家である知人に問い合わせをしたところ、回答を添えてコメントが記されていた:(以下、本人の了承を得て再掲)

---以下、引用---
で、捕獲されたSGですが82年4月メイドです。
そしてARと比較すると多分以下のような感じを受けると思います。

SGの方がARよりパワフルでサスティンが効く。
そしてSGはアンプを変えても、あまり変化が聞き取れない。
良く言うなら万能型であまり条件に左右されず安定感がSGにはある。
しかし、イマイチ満足感が得られない。
対して同じ条件でARを試すと、SGよりパワーは劣り
セッティングによってニュアンスも変わって来る。
明らかにSGより扱いづらい。
しかしピッキングの強弱はARの方がよく反応してくれる。
だがツボにはまった時にはARの方が断然良いサウンド聞こえる。
車に例えるならSGはオートマでARはマニュアルみたいなものである。
時代を共有したシンメトリカリー・モデルであるが
万能型のSGとジャジャ馬型のARのようなイメージを持たれるのではないでしょうか?

これは私がSG−1000とAR300を構造面から比較したら得られるであろう推測です。
このように推測する理由ですが、
1、PUのマグネットの相違
SGがアルニコ5でARがアルニコ3です。
残留磁束密度の関係が左右すると思います。
2、ネックジョイント
SGは段差つきセットネックなのでディープジョイントになっています。
中子がフロントPUキャビティの真中まで入っています。
ARはおそらくヒールジョイントなのではないでしょうか。
3、トラスロッドの仕込み
トラスロット・カバーがSGは3点ですが、ARは2点です。
ARの方が深く削って埋め込んであると思います。
ネック木部のキャビティはSGの方が少ないのでよりサスティンを得られると思います。

で、最終的にどちらが優れているかと言えばARですね。
SGの場合、万能型=万人向きとヤマハらしい企業のポリシーが反映されていると思います。
---以上、引用---

 ふ〜む、なるほどぉ〜、って感じである...。ま、(これはいくら強調しても強調しすぎることのないことなのだが(笑))私は貧乏耳であって、様々なギターの音色について的確にその相違を感じ取り明確なことばで表現することができない。(爆)
 だが、そんな私でも、このSGに関しては「生鳴り」がARよりも優れていると思う。もちろんARもしっかりした作りでサスティンが効いているとは思うのだが、SGの方が上回っている。

 さて、ヤマハのSGというと、どうしても「バイサウンドスイッチ」というものが気になるところである。ま、これは名前の通り、「バイ」つまり、バイシクルなどの「バイ」と同じで「2つの」という意味であるんだけれど、トーンコントロールノブのプッシュによりシングルとハムバッキングとの切り替えができる、というものである。(ちなみにIbanezのギターでも同様のシステムがあるが、それは「デュオサウンド」と呼ばれている。)

 ところ、何と、情けないことに、クリーニング中に、そのバイサウンドスイッチを一つ、壊してしまったのだ...!(爆) ノブを外してボディをクリーニングしようとしたら、ノブをプッシュした状態で引っ張ってしまったのだ...。(涙) その結果、フロントは、常時、プルされた状態、つまりシングルの音になってしまったという...。(爆)
 で、プッシュした状態であればちゃんとハムバッキングの音は出るのだが、位置からして、これを押さえたまま弾き続けるというのは不可能である...。(奇抜な使い方として、疑似的なスイッチング奏法というのができないでもないが(シングル⇔ハムバッキング)、これは実用的ではない...。(笑))

 そこでさらなる質問として、上記のSG大家の方にまたまたメールを送って「現行のSGのバイサウンドスイッチ、パーツとして単独販売(?)されているのでしょうか? そして1984年のものにも使えるのでしょうか?」という質問を送ってみたところ、またまた丁寧に教えて下さった:

---以下、引用---
SGのバイサウンドのポットですが、現行品でも全く問題なく取り付け可能です。
ある意味そこいらへんがヤマハSGの凄いところでもあります。
1965年に誕生した時点から、「オリジナル規格」に執着していたため妙な話が1965年のSGと2004年のSGでもパーツが共用できる部分が多々あります。
1976年にSG-2000が登場してからのSGは全部パーツの共用が可能です。
---以上、引用---

な、何と...。どひゃ〜ん、である...。SGが現行モデルであるから、もしかして使えるかも、と予想していたものの、40年前のものであっても共用できるパーツが多々あるとは...。

 う〜ん、所有するエレガットのことでかなりヤマハに対するイメージはダウンしていたのだが(笑)、う〜む、さすが世界のヤマハ...。見直したぞ...。(ちなみにIbanez社はどうかというと、特に1980年前後のARに関してはオリジナルパーツがほとんど入手できない状況になっていて、多くのオーナー達はその代替品の確保のことが心配でならないという悲しい状況にあるのだ...。(涙))

 ってことで、上の画像は全て出品時の画像であるけれども以下、私の手元に届いてからの画像は以下の通り:







 ということで、近いうちにパーツを取り寄せ交換しようかと思っているところである。それまでは、部屋でちょこちょこと遊び程度に弾くだけになる。(って、いつだってギターを弾くのは遊びだが。(笑))
(ここまで2004年06月13日)
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