ってことで、私の手元に届いたのが昨日(2005年5月7日)のこと。
で、昨夜はちょっと疲れていたため、ケースから取りだしただけで、今日になってじっくりと検分。
そうしたところ、「フレットクリーニング及び 摺り合わせ済み。」のはずであったが、指板のフレット近辺はかなり汚れている...。何と言うか、手垢の固まりというか。(爆) で、不適切に張られていた(爆)弦を全部外し、指板ならびにフレットまわりのクリーニングをして、「フジゲンオイル」にてケア。
なお(?)、ブリッジについては、(これは分かっていたんだけれど)「ジブラルタル」ではなく「ST-Bridge」というパーツ。
気になっていたfホール近辺の修復の部分、やはり気になる...。(爆) ま、それは覚悟していたことなんでクレームをつけるつもりもないが。
あ、それから、12フレットくらいから上の部分、弦が引っ掛かるほどではないけれども若干フレットの浮きが生じている...。(涙)
で、音のことについて。
これまでも何度も苦し紛れに書いてきたように、音(の違い)を文字にして書くのは、う〜ん、大変難しい...。が、あまり難しく考えずに、思ったまま書いてみよう!!
高域の倍音に特徴があって、シャリーンと鳴らしたときに、高域のサスティンが非常に良く伸びる。巻き弦のほっこりした響きと、プレーン弦の華やかな倍音成分がユニークなバランスで混ざり合っている。高域のシャリーンとした成分が際立っていて、中域が前に出ない感じかなぁ。80年代のIbanezのピックアップの軽やかさを残しつつも、サウンドにコクがあるとも言っていいかも。そして右手に対するストレスが少ないのに、さらっと弾いても腰のあるトーンが出て来るのが不思議。テンションは弱いけれど、巻き弦がタイトだから、音の輪郭がはっきりしている。上から下までバランスが良くて、角が取れたサウンドなのに非常に音像が分厚くって、存在感がすごい。
分離が良くってコードの響きがきれい。トルク感があるから、弾き語りしながら、その合間にフィルを弾いたりするのにも向いているような...。ちょっと気の利いた街乗り用の四駆みたい。(笑) 全体的に言って、まろやかで暖かみがあって、優しいサウンド。常に鳴りっぱなしにはならなくて、必要なときにグーッとパワーが出て来る感じ...、いいですね。
...。虚しいからもうやめよ...。(爆) ちなみに今の文面はアコースティックマガジンに掲載されている某有田氏の文面をぱくって書いたもの。ね、意味不明でしょ?(爆)
では、気を取り直して、もう一度。(笑)
335の方は、「なるほど、これがセミアコの音なのか!」ということで(笑)それだけで納得していたこともあって、そしてそれが一種の(私にとってのセミアコの)スタンダードであるんで、このAS200の音の印象としては、どうしても335との比較になってしまう。
で、最初に弾いたときから感じたことだけれど、200の方が、う〜ん、何と言うか、「よりアコースティック」っぽい感じ。
方や新品の弦(200)、一方は1年ほどは替えていない(爆)古い弦(335)ということも、もちろんあるんだけれども、200の方はギターの鳴りがより自然な感じ。高音の弦に関しては特にそんな気がする。(>あくまで「気がする。」だけ〜。(笑)) つまり、言葉を換えて言うと、335の方はエレクトリックというか(笑)ソリッドギターにより近い、という印象。
それから「サスティン」、つまり音の伸び、残響(?)ということで言えば、これまた200の方が上回っている。いや、サスティンが長ければ長いほど良いとかいうことじゃないけれども。
純粋なアコースティックギターにしてもそうだけれども、「生鳴り」というのが大きければ大きいほど良い、ということでもない。演奏する音楽のジャンルやステージ(笑)での都合などで、サスティンが短いほうが、生音が小さいほうがいいってこともあるわけだし。
そういう意味で、200の方が「良い」と短絡的に言いたいのではない。(笑) 言いたいのは、そういう特徴がある(ように感じられる)というだけだ。
「音の立ち上がり」とか「粒立ち」などについては貧弱な耳しか持たない私には何とも言えない。
ちなみに小型であるけれどもアンプに通して鳴らしてみたところ、やはり200の方は、極端な言い方をすると「エレアコに近い」音まで出せる、という感じ。これはフロントピックアップがトライサウンドによって切り替えられるということと大きく関わっている。より「エアー感」(?)が感じられるのである。
335の場合は(トーン、ヴォリューム共に全開(爆))という設定であれば、基本的にピックアップ切り替えのトグルスイッチによって3通りしか出ない。だが、200の場合はフロントの、そしてセンター(フロントとリアのミックス)のポジションで6通りがあるんで、合計7通りの切り替えが可能となる。この差は、うん、実際のステージでの使い勝手を考えると、かなり大きいと思う。
あ、それから、もう一つ気づいたこと。(笑) 基本的に(回路は除いて)200は335のコピーだと思っていたんだけれど、抱えたときに、なんだか200の方が心なしか重いような...。<もちろん秤にかけた訳じゃない。(笑)
で、fホールから「センターブロック」を覗いてみたところ、おお...、200の方が大きい...!! 335の方はアッセンブリー関係のためか、少し入り組んだ(?)形の構造であるのに対して200の方は、大きな長方形の木片(爆)が設置されている、って感じ。あれれ...?
気になってインターネットに置かれている1981年のIbanezのカタログでAS200のスペックを調べてみたところ、何と!!
あ、すみません、意味なく引っ張りました〜!>確信犯(爆)
そのカタログの記述によると、通常(恐らく335でも)センターブロックにはロックメイプル(ま、堅いメイプル材、ってことでしょうね。)が使われているんだけれど、それは「組み立ての容易さのために部分的に削られたりしている」とのこと。だけど Ibanez のセミアコでは、可能なかぎりブロックを削らずに、トップと裏板とを密着させるように工夫し、かつ、削り出しの(笑)スプルース材を使っているとのこと...。
で、それによってサスティンの向上を図っているとのこと...。
う〜む...。そうだったのか...。私の耳も、あながち捨てたものじゃないのかも!!(>って、耳を捨てる積もりはありません。「耳なしHASENOBU」は目指してもいませんので。(意味なしHASENOBU...。))
とまぁ、そういう次第で、このギター、これからリペアも必要になるかもしれないけれど(涙)、大事に弾いていきたいと思います、はい。
(ここまで2005年05月08日)
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