ま、私自身は(くどいようだが)Ibanezのアコースティックギターについては詳しくないし、以前、どこかで見かけた当時(1980年前後)のカタログでもAWシリーズ、すなわち「アートウッド」シリーズについては知っていたものの、「ラグタイム」というモデルは初耳...。おそらくは、これも「輸出専用モデル」であった可能性が高い...。
で、説明にあるように、「海外のサイトでは数件ヒット」ということで、それならばってことで(?)、古いIbanezギターの最大の掲示板、「ICW」に投稿し、情報を募った。
そうしたところ、以下のような反応があった。(かいつまんで掲載しますが。)
Ragtime Special 460 Blackってのを持っているよ〜。個人的にはIbanezが生産したアコースティックギターの中では最高の部類に入ると思うし、お薦めの一本だと思うなぁ。
音量も大きく、音色もダイナミック、かつ、透明なきらびやかさもある。
ここにコンディションのいいのが載ってるよ:
http://www.vintage-guitars.se/1981_Ibanez_Ragtime_Special_R_400_81091207J.htm
上のリンクにあるのと同じモデル、R400、新品で購入して、持ってるよ〜。ここオーストラリアでは滅多に見かけないし、当然、大人気のモデルでもない。バックがアーチドになっていて、とても音量はあるし、フィンガーピッキングにも向いていると思うよ。ただ、素材の関係でトラスロッドカバーがダメになっていることが多いし、それからブリッジの剥がれやトップの浮きも良く見られるんで注意を。価格については、900オーストラリアドル(約8万円)で売られているのを見かけたこともあるけれど、平均では400〜600ドルってところじゃないかなぁ...。(35,000〜53,000円ってところかな?)
また、一方で(?)、アメリカから私信が届き「状態のいいR400あるよ。7万円でそう? 送料別だけど。」というような申し出も。(笑)
とにかく(?)、概ね好評を博しているようでもあるんで一安心。
落札後、スムーズに取り引きは進み、土曜落札で月曜には品物を受け取ったという...。<これにはびっくり〜。
で、同じIbanezの(比較的新しい、1997年製造と思われる)Ibanez AWG 800E NTと並べて写真を撮ったりした。
若干、Ragtimeの方がボディが大きく、また、ウエストもたるんでいる。(爆)
ヘッドストックのインレイ、ふむ...、良く分からない図柄だ...。
こちらは、見ての通り、AW。
これはAWの指板。インレイが少しだけ高級感を醸し出している。<それほどでもないが。(笑)
こちらはRagtime。ドットは、確信はないけれどもパールかも...。
1弦と2弦は24フレット(!)仕様。突き出た指板の裏には補強の材がある。また、サウンドホール周りのロゼッタも木製。
ボディの厚みは、少しだけRagtimeが厚い。サイドの材は合板。<あ、トップも。(笑)
ヘッド裏には筆記体で「Crafted in Japan」の文字が。なお、マシンヘッドは恐らく当時のエレキギターと共通のもの。
バックも合板。センターにはラインが入っているが、サウンドホールから覗くと内側にはラインは見えない。(笑)
ネックヒール部分はAWよりも扁平なもの。
言うまでもなく、こちらはAWのネックジョイント部。
これもAW。MADE IN KOREAの文字が...。
シリアルナンバーは見ての通り802103。1980年製なのかなぁ...。
なお、後日(?)、出品者さんにメールで尋ねたところ、「二年程前にお付き合いのあるノバの講師の外人さんに譲ってもらいました。」とのこと。これ以上のことは尋ねていないけれども、恐らく来日時に持ち込んだんじゃないかなぁ...。トップの傷から察するにあまりコードストロークでは弾かれてないみたいで、指板とフレットの感じからするとかなりのハイフレットまで駆使して弾いていたような感じ。
鳴りそのものについては、「おお〜、これはすごいぞ!!」というほどではなかったものの、十分に満足できる音。>ただし、ピエゾマイクでアンプを通した音は、正直言って、あまり冴えない...。ま、仕方ない。
(2006年05月27日)
ということで、購入したものの、ほとんどのギターと同様(涙)、完全に放置状態といううちに約10年が流れ(爆)、とあることから手放すことに。
ま、詳細は書かないけれども、里帰りといったところか...。そして次のオーナーは、ある意味「縁者」ということで、その方の手に渡るのであればギターも喜ぶことだろう。
譲渡の話はすぐにまとまったけれども、「あれぇ...? どこに置いてたっけ...?」状態...。私の自宅の母屋、庭の離れ(通称「男の城」)、職場の自室にはない。とすれば、職場の前の自室(今はゼミ室)、職場のLL準備室、それから学生会館の防音練習室1、あるいは防音練習室2のいずれかなのは間違いない。ふむ、7箇所に保管してるのか、私は。(爆)
そして、昨日(2015年1月26日(月))の午後、雨の中、学生会館に出向き探したところ、防音練習室1にて無事、救出!
購入して以来、一度も張り替えたことのない、しかも張りっぱなしの錆びた弦を外し、全体のチェック。あ、やはり、購入時と同様、ネックはやや順反り...。
それから、簡単なクリーニングをして梱包し、帰宅途中のコンビニエンスストアにて発送の手続き。
で、新たに撮影した画像を数枚:
まずは先だって購入したIbanez AE700と並べたところ。ボディの厚さ、かなり異なる。
AE700 にはコントロールつきのピエゾが内蔵されている。
ほら、かなり厚さが違うでしょ?
遠近の差があるけど、じつはボディサイズはそんなに変わらない。
Ragtime Special R400の側面。
正面。蛍光灯でやや暗く写ってしまった...。
ヘッド部分。ペグ、しっかり手入れすればもっと綺麗になりそうだけど...。
ということで、明日くらいには新たなオーナーの手元に届くはず。また何かコメントなどを頂けたら更新します。
(ここまで2015年01月27日追記)
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