AR改造記(2)


 ということで私が白羽の矢を立てたのは、「AR愛好家の部屋の掲示板」に時々書き込みをなさるHさんだった。(って、ここでお名前を伏せる意味はないかもしれないけれど。(笑))

 詳細に書くとお世辞っぽくなっちゃうんで(笑)シンプルに書くと、Hさんのホームページのギターに関するページを見ると、氏の、ギターに関してのテクニカルな知識、そして正確な知識に裏付けられた技術力が、これでもかとばかりに迫ってくる、そういう印象を受けていたのだ。同時に、氏の、ギターに対する愛情(?)、つまり、ギターの清掃も含め(爆)、いたわり、ギターが本来持つ最大限の力が出るようにと努力される一途な(?)姿勢が手に取るように分かった。
 そこで、「この方なら私の(かなり無謀でワガママな)要求も喜んで引き受けてくれるかもしれない...。引き受けてくれたらいいなぁ...。うん、きっと引き受けてくれるっ! ええ〜い、当たって砕けろ、だぁ〜っ!!」という訳で(<どんな訳だ...?(笑))、私は、さりげなく上記の掲示板でH氏にお願いしたいことがあるというような趣旨のことを書き、「ご協力できることがあれば、と思いますので遠慮なくお申しつけくださいませ。」という応答を受け取るやいなや(笑)、思いきって以下のようなメールを送ってみたのだった...。(以下、自分のメールなんで遠慮なく(笑)引用)

---以下、引用---
「ご協力できることがあれば、と思いますので遠慮なくお申しつけくださいませ。」というのを真に受けて(爆)、一つ、お願いしたいことがございまして...。

 あのぉ〜...、実は、私が持っているAR1500CSについてなんですが...。下のページにも書かれている通り(?)の現況なのです:
http://sound.jp/hasenobu/collection/collection34.html

 で、ですね、今までHさんのホームページを拝見いたしまして、「おお...、何とお詳しい...。しかも知識のみならず技術もお持ちのお方だ...!」とほとほと感嘆しておりました...。そして、私の見込んだこの方なら(爆)、ということで、お願いをしてみようかということで思っているのが上記、1500の改造(?)なのです...。(爆)

 「そんなの、ショップに持ち込めばいいじゃん。」と一蹴、あるいは一笑に付されてしまうかもしれませんが、書くだけ書いてもよろしいでしょうか...?

1. 現在搭載されているギブソン57クラシックPUを外し、オリジナルのSuper58に戻す。
2. 現在切られているとトーンコントロールを復活させる。
3. なおかつ(爆)、トーンコントロールのポットを「プッシュ・プル式(?)」のものにして、ハムバッキングとシングルの切り替えができるようにする。(>1983年仕様のAR100では採用されているシステム)

ということで...。
 問題なのは、1500を買ったときに出品者からおまけでもらった(笑)オリジナルのSuper58は、どうみても「2芯」みたいだということ...。(爆)
 ハムとシングル(というか、パラレルとシリーズでもいいんですけれど)の切り替えのためには4芯でないといけないような気がするんですが、電気回路については詳しくないんで良く分からないのですけれど...。

 1と2だけであれば(恐らくはさして難しくない)費用もかからない作業だろうと思いますが、3(並びにそれに付随すると思われる芯の数の問題)があるだけに、ショップに相談したら「どひゃ〜。」というような金額になりそうで...。

 もちろん、ただで、とは申しません。不要になる57クラシックPUは差し上げます。(爆) また、必要となる部品の代金、往復の送料などは負担しますし、気持ちばかりの図書券(爆)も...。

 うう...。かなり厚かましいことを書き並べていますけれど、いかがでしょうか...?

 あ、時間的にはちっとも急ぎません! 2年以内くらいにお返しいただければ安心です。(笑)

 ってことで、「ちょっと無理です〜。」「面白くないからやりたくない。」ということであれば、どうぞそのようにお返事ください。

 と言いつつも、色よいお返事(爆)を待っています〜!!

 それでは、まずはこれにて失礼します!!」
---以上、引用---

 ってことで、今読み返してみると、これだけの要求をしておきながら、Hさんのギター好きにつけこむかのように(爆)、「不要になる57クラシックPU」と「気持ちばかりの図書券」を進呈すると言って憚らない(笑)私のせこさが妙に印象的なメールである...。というか、それよりも、これまでメールのやり取りもない人に対してこういうお願いをしようという私のずうずうしさが何より先に来るかもしれない...。(笑)

 そして、そのHさんからは以下のような返信が:(ご本人の了解を得て掲載。但し、問題のない程度で部分的に省略、変更しますが)

---以下、引用---
 AR1500の件は面白いお話ですね。そんなレアモデルを改造してしまっていいの
か・・と、思いましたが、既にいじられてしまっているのですね・・・少し気が楽です(笑)
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>1. 現在搭載されているギブソン57クラシックPUを外し、オリジナルのSuper58に戻す。
>2. 現在切られているとトーンコントロールを復活させる。
>3. なおかつ(爆)、トーンコントロールのポットを「プッシュ・プル式(?)」のものにして、ハムバッキングとシングルの切り替えがで きるようにする。(>1983年仕様のAR100では採用されているシステム)
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1.については慣れていますから簡単です。(笑)
[オリジナルのエスカッションはお持ちですか? パンフでは3点支持のもののように見えますが・・ギブソンのエスカッションに入ったか・・どうか(どっちかが小さくてどっちかが大きい筈)・・というところです]

2.についても簡単です。オリジナルARのコンデンサは個人的に好きではないので、手持ちのものでいくつか試させていただきますね。(もともとの部品は、後で元に戻せるようにお返しします)

3.PUについては後述するとして・・、スイッチ付きのトーンコントロールの型式で一般的なものには”プッシュ−プル型/押したり引っ張ったりする”と”プッシュ−プッシュ型/押して押してする”の二通りがあります。いずれにしてもスイッチ付きのポッドは壊れやすく、前者は少しはマシ、後者は取り扱い注意なのですが・・ARのノブはネジ止めしていないタイプなので、大切に使うことを前提に後者をお勧めします。AR100やAR112のように押しても高さが変わらない(現状のモードが視覚的に判らない)ものではなく、押した後と前で高さが変わる・・ヤマハSGのバイサンドシステムのような見た目になります。

 で、本題のピックアップの件です。
人さまのピックアップの導線をいじるのはさすがに気が引けますが・・(笑) 導線の考え方ですが・・ハム+シングルであれば通常二芯、パラ+シリーズであれば三芯の導線(いずれもアース・シールド線は除く)が必要になります。ノイズの面から前者で行きたい感じです。
 作業はPUを一度ばらして(コイルまではほどきませんが)ハム構成になっている二つのコイルの中継線をバイパスさせるという手術になります。中継線の状態で、私の腕でいけるかどうか・・手術の可否が判ります。可の場合でも成功率80%ですが、失敗したらゴメンナサイ(笑)そんなんで本当によろしいでしょうか?

 スーパー58のことは詳しくないので・・正式には観てみないと・・ということになりますが・・・。
 2芯ということですが、2芯でもいろいろとありまして・・・。これはアース兼シールドの網線(鉛色の被膜裸線)を含めての2芯でしょうか? それとも網線以外にビニール被の線が2線ということでしょうか? 私のAR112の場合は後者の二芯(白線・赤線)(+シールド・アース)で、つまり、ホット白線+コイルタップ赤線+シールド・アース被膜線という仕様でした。もしこのタイプですと改造ナシでハム+シングルでイケルかもしれません。また、その辺を事前に連絡いただけると心の準備ができます。

 まずはスーパー58の芯の状況から教えてください。とりあえずギター自体+PUを送っていただいて、拝見させてもらった方が早いかもしれませんが。
---以上、引用---

 おおおぉ〜!! いやぁ、頼んではみるもんだ!!(爆) 当たっても砕けなかったぞ!(爆)
 かくして、御厚意あふれるHさんの言葉に感激して、それでは話をもう少し具体的に進めようと相成った訳である。


(なお、上の中で出ている「エスカッション」(の大きさ)については、このメールのやり取りとは別に、AR愛好家の掲示板でも話題となり、Hさんの手持ちの分での確認事項として「ギブソン、国産汎用品、ディマジオ、TOKAI(GOTO製)、お茶の水でジャンクで買った国産PU(恐らく古いアリア)のエスカッション」では、「全てエスカッションの外周がARよりも小さく、本体に取り付けるネジ穴が合いません」ということであった。)
(以上、2003年07月23日 記)
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